2018-12-28 腱鞘炎

スマホ社会、PC社会で起こりやすくなっている腱鞘炎。しっかり治す方法は?

手首や指が痛い、こわばって曲げ伸ばしがつらい、じっとしていてもズキズキうずく、といった症状がありませんか?それは腱鞘炎の症状かもしれません。パソコンやスマートフォンが普及し手指を使うことが多くなっている現代社会で増えている腱鞘炎の原因、治療法、予防について説明します。

 

腱鞘炎の痛みの原因は?スマホやPC、マウスの使い過ぎだけではない。

腱鞘炎はもともと手をよく使う仕事や字を書くことの多い方、楽器を演奏する方やテニスなどスポーツをする方によく見られる症状でした。ところが最近、職業や年齢に関わらず一般の方にも急増しています。その最大の原因がパソコンやスマートフォンでの手の使い過ぎです。パソコンの作業ではキーボードの叩き過ぎやマウスを操作して何度もクリックをする、スマホではゲームやSNSに夢中になり毎日のように何時間も指を使う方が多くなっています。その結果、手や指の関節付近がこわばり、曲げ伸ばしがしにくくなったり、痛みが走るようになってしまいます。

手には手首から指先にかけて腱と腱鞘という組織があります。腱とは指の筋肉が骨に付着する部分のことを言い、腱が動くときに骨から腱が離れないように押さえる役割をしているのが腱鞘というサヤのような組織です。指を曲げ伸ばしするときには腱が腱鞘の中を往復するように移動します。手の使い過ぎなどが原因でこの腱と腱鞘が分厚く、硬くなってこすれ合い、炎症が起こった状態を腱鞘炎と言います。症状が強い場合、じっとしていても痛みがあったり、少し手を使おうとするだけで激痛が走ることもあり、日常生活に支障をきたすことになります。進行していくと腱と腱鞘のスムーズな往復運動ができなくなり、指の曲げ伸ばしをする際にカクンとはじかれるように動く「ばね指」と呼ばれる症状に移行していくことがあり、人差し指と中指に多く見られます。こうなってしまうととても治りにくく、注射や場合によっては手術を必要とすることもあります。

また、腱鞘炎は指だけではなく手首の親指側に起こることも多いです。これをドケルバン病、ドケルバンの腱鞘炎と言います。手の甲の親指側の太い筋が2本浮き出て見えます。これが親指の腱です。この腱が手首の靭帯を通過するときにこすれて炎症を起こした状態がドケルバン病です。手首に強い負荷のかかるスポーツをされる方や、パソコンでのマウスを使った作業時に手首を少し反らせて何時間も使っている方によく見られます。またこの病気は更年期の女性と妊娠、出産期、育児期の女性に多く見られます。これについては女性ホルモンの影響、育児による腕の疲労、授乳による腕から指先にかけてのむくみなどが原因だと言われています。手首、親指の付け根に痛みや腫れがある、親指を広げたり反らしたりすると痛むといったときはこの病気が疑われます。これを簡単に見分けるテストがあって、フィンケルシュタインテストと言います。やり方はまず親指を他の指で包むようにして握りこぶしをつくります。そして親指を上にした状態から小指側に手を下げていきます。このときに伸ばされた手首に痛みが出るようであれば注意が必要です。

 

腱鞘炎は早期治療で治りやすい?腱鞘炎の痛みの見分け方。

 

腕や手は特にスポーツやパソコン作業をしていなくても日常的に使われています。そのため腱鞘炎を発症してしまうと手を使いながら治していくことになるので治癒に時間がかかることが多いです。軽症であれば手首にサポーターを着けたりテーピングで固定するなどで対処することもできますが、それでも痛みが取れない場合は早期の医療機関の受診をおすすめします。上述したとおり、腕や手は常に使われています。たとえ軽度の痛みであっても、「そのうち治るだろう」と湿布などを貼るだけで放っておくと悪化することになりかねません。重度の腱鞘炎はとても難治です。また、もし手や指がしびれるといったときは違う病気の可能性もあります。指の曲げ伸ばしが痛い、違和感がする、手首が腫れている、手がしびれるなどの症状があれば、早めに受診して治療しましょう。

 

自分でできるおすすめ腱鞘炎改善。自分で完治させることができる?簡単な腱鞘炎の対策とは?

 

とは言え、日々忙しく過ごす中で、また育児などでなかなか外出できない方が頻繁に通院できるわけでもありません。そこで自分でできる腱鞘炎の予防、対策としていくつかお伝えしていきます。

まずは腕から手首にかけての筋肉を伸ばしていきましょう。難しいことはなく、例えばお風呂につかりながら手首を反らしたり反対に曲げていって肘から手首の筋肉を意識してストレッチしていきましょう。慢性的な痛み、こわばりには温める行為が効果的です。反対に急性の激しい痛みには湿布などで冷やすことが有効です。

また、腕も足と同じようにむくんできます。授乳期や腕の使い過ぎで筋肉が硬くなって血行が悪くなっている時はなおさらです。そんな時は腕を心臓より高く上げて軽く揺さぶるだけでも効果がありますのでぜひ試してみてください。

そしてなによりも安静が第一です。腱鞘炎は基本的には使い痛めの症状ですので、腕の使い過ぎに注意してできるだけ休ませるように心がけてください。具体的には、パソコン作業は定期的に休憩を挟みながら行うこと、スマホを操作する時間を短くすること、いつも同じ手で荷物を持つことを避ける、などです。

 

腱鞘炎対策は整形外科?整骨院?鍼灸治療院?症状に合わせたおすすめ腱鞘炎治療について

 

やはりまずは医療機関を受診するべきです。整形外科や整骨院、整体院、当院のような鍼灸治療院がその対象となります。どこへ行けばいいのかわからないこともあると思いますが上記のような施設であれば基本的にどこでも対応可能です。

当院では鍼灸と整体を合わせた治療を行っています。腕、手、指はいくつかの骨と筋肉で構成されています。それぞれが連動して動くことで複雑な動作を可能にしているのですが、筋肉の硬さなどが原因で歪みが生じると、全体のスムーズな動作ができなくなります。そうなると患部に負荷がかかって炎症を起こすので、まずは歪みを整えて骨や筋肉の位置関係を正していきます。正常な位置関係を保つことでテーピングやサポーターを必要とせずに使いながら治していくことを目指します。そして鍼灸治療は筋肉や関節の症状には非常に有効だということが認められています。なにより薬と違って副作用が無いので妊娠中や授乳中の方でも安心して治療を受けていただけます。

また当院は忙しくされている方に来ていただきやすいように予約制であり土日も診察しています。子連れだと通院しにくいという方もバギーやベビーカーのまま入っていただけますし、予約制で個室の治療院ですのでお子さまが泣いたり騒いだりしても他の方を気にすることなく治療をうけていただけるよう配慮しています。

腱鞘炎は放っておくと治りにくい症状ですので、早めの治療、予防を心がけて早期の完治を目指しましょう。

手首や指の痛み、腱鞘炎でお悩みの場合は大阪市都島区にありますみどりの鍼灸治療院にご相談ください。